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錦丘中学入試倍率激減の原因は?!

今週月曜日に合格発表が終わった錦丘中学。

 

先週実施された29年度入試では、定員120名のところに197名の受験者数で、倍率1.64倍という驚くべき低倍率となった。

 

石川県立唯一の中高一貫校として設立され、日本の公立中高一貫のブームにのったかのようにこの12年で年々受験者数が増加し、3年前の平成26年度入試では345名の受験者となり、倍率も2.88倍という過去最高となる県内随一の人気中学となった。

 

しかしその後、昨年、一昨年と倍率は急降下し、今年はなんと2倍を大幅に切る過去最低倍率となった。

 

以下、過年度の入試状況を比較してみよう。

 

錦丘中学

受験者数 不合格者数 倍率
20年度 275人 155人 2.29
21年度 299人 179人 2.49
22年度 294人 174人 2.45
23年度 332人 212人 2.77
24年度 302人 182人 2.52
25年度 334人 214人 2.78
26年度 345人 225人 2.88
27年度 272人 152人 2.27
28年度 260人 140人 2.17
29年度 197人 77人 1.64

 

上記でわかるように、この3年間で急激に受験者数が減少しているのはなぜだろうか?

 

その原因は3つほどあると考えられる。

 

まずは、「とにかく受けてみよう」的な受験生が減少し、錦丘中学の魅力や学習カリキュラムを十分に理解し受験勉強もしっかりやっている受験生が受験するようになったこと。

 

これは、小学校においても「記念受験的」な動機は歓迎されないという風潮が強まっていることにも表れている。

 

次にケースとしてはまれだろうけど、合格しても入学辞退ができるので2月の附属中学入試受験者の参加が、昨年度から附属入試日が全国でも聞いたことがない12月に変更されたことも、少なからず影響していると考えられる。

 

そして、いよいよ本格化している少子化も大きな要因と思われる。

 

錦丘中学入学者が7割近く締める金沢・白山・野々市などのいわゆる県央地区では、26年から6年生の人口が毎年140人近く連続して減少している。

 

昨年は40人ほど増加したものの29年度入試の今年の6年生は、昨年より260人も少ない。

 

つまり少子化が受験者数に影響している可能性があるってことだ。

 

なお、小松地区の県南と能登地区の県北をいれた石川県全体では今年の6年生は昨年よりなんと477人も減少している。

 

この少子化は高校入試でも同様、来年の高校受験生は県央地区では前年比137人減少した今年よりさらに140人ほどへり、石川県全体では515人も、高校受験生が減ることになる。

 

いよいよ、少子化のリアルな波が受験市場に押し寄せているといえそうだ。

 

来年の6年生は今年より県央地区ではさらに240人ほど減少することを考えれば、中学入試という地方ではまだまだレアな受験市場における少子化にどのように対応していくか。

 

もちろんこれは、県内2校の私立中学には深刻な課題といえそうだ。

 

しかし、先日もある私立中学の責任者と情報交換させていただいたのだけど、特色ある学校運営を「見える化」する大胆な改革を聞かせてもらった。

 

ようは、時代の変化に合わせてどんどん進んでいくところには、官民関係なく注目が集まると感じたしだい。

 

拙塾の「改革」もいよいよスタート。

 

いろんなところと足並みをそろえて、さらに一歩先を行くつもり!

 

ガンバルしかな!!

 

 

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |