学習評価

3が多く1や2が激減した絶対評価の評定点!
金沢市内の市立小中学校は2学期制なので、そろそろ「前期の通知表」が渡される。

そこでちょっと、通知表の学習評価について書いておこうと思う。

通知表は各学校によってフォーマットがまちまちで、高校入試における合否判定の要素のとなる9科目5段階の評定点数も、中学校によっては10段階だったりするし、錦丘中学受験で提出される調査書は5年生と6年生の通知表を基にしているけど、小学校の通知表なんては評価方法は同じであってもフォーマットが学校によって全く違う。

通知表や受験時に提出される調査書つまり内申書には、様々な学習状況の報告が評価とともに記載されているけど、子供達や保護者にとってはなんといっても科目別の評定が最も目に付く。

科目別3段階の観点別評価項目は、小学校でも中学校でも全国すべて同じなので、特に評定点を記載しない小学校の通知表であっても5段階評価に換算できるし、3学期制であろうが前後期の2学期制であろうが10段あろうが、全科目の評定平均は算出できる。

そして、その評定が一番気になるところ。

2001年に文科省の指導要領改訂により従来の「相対評価」から「絶対評価」に変わったことで、小中学校ではしばらく混乱か続いた。

それは以前の相対評価における5段階の評定点数は、観点別のABCなどの項目別評価と違い、上から7%、24%、38%、24%、7%と決められていたから科目別の序列が明確に把握できたのに対し、観点別の評価が絶対評価になったことで5段階評定の割合が大きく崩れたためだ。

一言でいえば、5がたくさんあったり1が少なくなったり、逆に3ばかりになったりという現象が起こったわけだ。

高校入試の合否基準としての評定平均、つまり9科目の内申点が重要視されたこともこの混乱に拍車をかけたといえる。

そして同じ頃、石川県では個人情報簡易開示の県条例により高校入試の点数が個人開示されるようになって、学科点数と内申点の乖離現象、いわゆる「逆転現象」が顕著になった。

つまり内申点が良ければ学科点数の最低で合格できるし、その逆であれば点数をとっても内申で不合格になるということが起こり、その差が5科目合計で上位難関校であっても40〜50点にまで広がった。

また中学間の学力差によっては評定点数の難易度にかなりな違いが出てくる場合もあるので、合格基準としてはあいまいになったと言える。

もっとも、調査書には各中学校における5段階評定の科目別割合人数を明記することになってるので、少なくとも3年次ではかなり相対評価に近い割合にはなっているのだけれど・・・。


一昨日、名古屋のセミナーで渡された資料には、東京都の中3生の科目別評定平均が載っていた。

そのデータをもとに面白い分析があったので紹介しよう。

たとえば40人学級で昔の相対評価で5段階評価をすれば、クラス内での相対評価別の人数は以下となる。

各科目:5が3人、4が9人、3が16人、2が9人、1が3人

ところが、平成24年度の東京都の公立中学3年生の評定平均から出した1クラスの科目別評定人数は以下のようになっていた。

英語:5が6人、4が9人、3が17人、2が6人、1が2人
数学:5が5人、4が9人、3が18人、2が6人、1が2人
国語:5が5人、4が10人、3が19人、2が5人、1が1人
理科:5が5人、4が10人、3が18人、2が6人、1が1人
社会:5が6人、4が9人、3が17人、2が7人、1が1人
5科目平均:
5が5.3人、4が9.4人、3が17.6人、2が6.1人、1が1.6人


このことから東京都では平均的にクラス5番までが5で2以下は7人程度ということがわかる。

つまり相対評価よりも絶対評価のほうが3が多くなっているということだ。

5の割合も多くなっているので、絶対評価のほうがよい評価を得やすいことになる。

さらにこれは中学によってもかなり違うことが報告されている。

ここ大事ね!お母さん。

もっとも、中学校の評定点数は観点別項目の3段階からの計算で記載されるから、テストの点数だけで5段階が決まるわけではなく、いつも例に出すようにたとえ中間・期末続けて学年1位の点数をとっても提出物が遅れれば5なんてつかないから、何事も真面目にやるのがいいに決まっている。

さて、小学校の通知表はどうだろうか。

評定点数の記載がなくても、明らかに高い評価が以前より激減していると同時にひどく悪い評価もほとんど見かけなくなったことは塾人であるならばだれもが実感していること。

つまり小学校おける絶対評価では、上位と下位が少なくなり中位の評価ばかりとなった感が否めないということだ。

だから「学校のテストでは80点や90点くらいはとっているのに・・?」

なんていってる子供たちの評価はごく平均的である。

つまり小学校では100点取らなきゃいけないってこと。(笑)

もっともそれは真の学力育成にとっては、いくつもある課題の一つにすぎなことはわかりますよね?!

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |


高校入試研究セミナー

全国の公立高校入試問題が大きくかわり、
定期試験も変わった?!
昨日は、中学生の対策ゼミの日程を急遽ずらして、名古屋で開催された学習塾対象のセミナーにいってきた。

会場は名古屋国際会議場。

なんどか足を運んだことがあるところだが、もろ大都市型のばかでかいイベント会場。

昨日はその会議場で愛知県の全私立高校45校ほどが、保護者生徒向けの学校説明開を行っていた。

その主催者による塾向けセミナーに出席した次第。

プレゼンターは例の塾専用教材会社「エデュケーショナルネットーク」、ENJ上野編集長。

上野氏とは『アクタス』の取材を受けてもらって以来の再会だったけど、一応、彼の親衛隊のつもりなので、はせ参じたわけ。

今回はなんと2時間たっぷりのプレゼン。

もちろんそれでも時間が足りない内容ではあった。

彼が作成した日本一の入試データ資料を後日いただくつもりなので、これから周知していこうと思う。

いや、ほんとためになった。

名古屋の関係者の皆さん、ありがとうございました。

あっ、忘れた帽子、送ってくださ〜〜〜い。(笑)

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |


教育NEWS

小5が90分、中2が100分でパソコンでテスト?!
文科省が来月から小学5年と中学2年生に対して、パソコンで問題を解いて答える情報方活用能力を調査することにしたようだ。

小5が90分、中2が100分で英語を除く主要4科目の問題とし、パソコン上でグラフなどの図形や文章の情報を理解し処理する能力を調査するという。

調査は選択問題だけではなく記述問題もあるというから、全国学力テストのPC版ともいえそうだ。

またそれと同時にパソコンや携帯の使用状況の調査もするという。

これはタブレットやネットを駆使した授業へ移行する下準備ともいえそうだけど、学習塾にとっても大いに注目すべき公教育の変化といえる。

学テの学校別成績公開でなんだかみっともないことになっている矢先に、また?と思ったけど、調査対象は国公立私立から小中とも100校3000人の抽出方式ということなので、集積結果であらたなる指針を見出すためのサンプリングといえる。

だから学テのような対策はいらないから現場の混乱もないだろうね。

それよりこれは教育の先鞭をつけるべき塾業界が大きくかわる契機となるにちがいない。

今年いちばんのビックニュースの一つではある。

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |


学習塾協議会いしかわ

 スカウティングノウハウを取り入れた「課外活動」!
というテーマで、昨日ミッションの入試説明会後に(報告はまとめてしま〜す!)、会議室を変えて協議会会員に向けてのプレゼンがあった。

事の発端は例の輪島の「能登学校」関連のイベントで知り合ったマネジメントサポーター「薪水社」の坂本氏との出会いから。

彼は企業診断士でもある荒木氏が主宰するコンサルティング会社で、ボーイスカウトの野外活動を主体にしたプログラムを提供している。

そこで今般は学習塾における活動の一環としての課外活動を、荒木社長によるセルフ・マネジメント理論を実践する「スカウティング」として提案してもらった。

スカウティングという言葉は初めて聞いたけど、ボーイスカウトに代表される組織活動のこと。

これはそのスカウティングを取り入れた、いわば流行の学習塾による勉強合宿に対するオータナティヴなプログラム。

通常のキャンピングとどこが違うの?とか、費用の面でのコストダウンは?とか、勉強合宿との差異は?とか、ま、予想以上に様々な意見交換があったけど、ともかく次代の学習塾の役割に付加価値を創出したり新機軸を見出したりするチャンスになるかも!という印象を持つことができた。

拙塾でも以前は毎年実施していた子供たちのキャンピングなどが、受験や学習におけるセルフマネジメントにつながる明確なプログラムとして提供できれば、と思った。

まずは協議会会員有志でやってみるますか?!
| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |


全家研ポピー金沢

小学入学準備教室、スタート!
例年通り、KECと業務提携している「ポピー金沢支部」による」年長対象の小学入学準備教室の、今日は4時から5時まで無料体験授業。

今年度の正規授業日程は以下の通り。
10月11日、18日、25日
11月8日、15日、29日
12月13日、20日
1月17日、24日
2月7日、14日、21日
3月7日、14日
全15回ですべて金曜日の16:00〜17:10

ご相談およびお申し込みは下記まで。
全家研ポピー金沢支部:076‐258‐6700

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |


Music/Movies/Dorams/TV

AKBという塾!
全国紙の朝刊にまたもやAKB48の全5段広告が掲載されていた。

この前の「じゃんけん」に続き、今回は29名の「ドラフト会議」の告知。

ほんと、凄いね。

何がって、これっていわば中高生たちの「芸能塾」じゃん?

みんな根性一筋でかんばっているのは、世間の誰もが知っている。

だからとっくにオタク現象から、大衆文化にまでなってしまった。

そこには「子供たちががんばる姿」があるから。

そうなるように仕掛けたプロデューサーが偉い!

「がんばることがかっこいい」ことを体現して見せてくれるのが彼女たちだから。

と、今朝は新聞を見ながらいつのまにかドラフト会議に参加していた。(笑)

「AKBという塾」でがんばる子供たちは、その後どんな人生を歩んでいくのだろう。

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |


高校部

文理選択はどうする?!
高校部の1年生はほとんどが中学からの継続塾生だから、彼ら彼女らの進路選択はある程度把握しているつもり。

というか、大学はもちろん卒業後の将来についても視野に入れながら高校受験を通過しているので、たとえば塾生が文系へ進むのか理系に進むのかは高校入学時点で分かっている。

ところがいざ高校入って勉強しているうちに、なんだか様子が変わる塾生もいる。

あたり前のことだけど、理数や英国の不得意さ加減で文理選択を決めると、きまって壁に突き当たる。

それより「得意科目」で決めることが先決。

しかしもっと大事なのが、自分のなりたい将来像で文理を決めること。

なぜなら文理どちらを選んでもそれが国公立大学ならば、そのハードルは高校1年生では想像できないくらい高いからだ。

つまり文理のどの科目が得意でも不得意でも、大変なことにはかわりない。

じゃあ、どうする?

はじめっから迫る現実に目を塞いで諦めるか、どんな困難が待っていようと立ち向かっていくかしかない。

いつも思うのだけど、これは今の大学受験生の保護者が経験しなかった過酷な状況といえる。

ひと事で言えば、昔より大学受験は厳しいってこと。

だから言わせてもらう。

「お父さん、お母さん、お子さんはあなたたちが経験したよりも厳しい現実に置かれています」と。

情報過疎がなくなった現在、全国どこの高校からでもすべての大学にチャレンジできるし、そうする高校生が圧倒的に増えている。

その意味でも、昔より多くの受験生にチャンスが与えられているともいえるので、今のほうが圧倒的に競争原理に支配されているといってもよい。

さて、2年後にはそんな競争を身を以て経験するだろう高校1年生も、今月中には文理選択をしなければならない。

迷う要素は2つしかない。

一つは、自分の将来像が変化し始めた。

もう一つは、努力が足りないため学力がついていない。


今の高1生が大学受験するときは、センター試験が変わって2年目となる。

言うまでもなく僕たち塾人は2年目のジンクスを想定している。

そう、圧倒的な難化だ!

だからやるしかない。

もちろん、今から!!

文理選択で迷っている子供たちよ。

1日中、迷いなさい。

そしていっぱい情報収集しなさい。

たとえ1週間でも、迷って迷って真剣に迷った後には必ず答えが見つかるもの。

いってみれば今が人生の「迷い時」でもあるのです。

いつでも、なんでも坂田と藤田が相談に乗るからね!

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |


『アクタス』

やっぱり今年は小松と泉丘が激戦に!
先週末発売された月刊北國「アクタス」には、7月に実施された「石川県総合模試」の受験者データから予測した来年度の高校入試状況が掲載されているけれど、8月末に行われた第2回の模試を分析しても、やはり同じような結果が出ていることが分かった。

もっとも受験者が3000名を超えるまでは、あくまでも今年の特徴的な高校受験者象の輪郭がわかるだけであまり乱暴なことは言えないけれど、先日も協議会委員会の時に皆さんに個人的見解を言わせてもらったのだけど、来年度入試はズバリ、今年度入試より広き門になる。

これは受験生にとってはいいことかもしれないけど、僕たち塾人の不安は今のところ予想倍率よりも、受験生の学力低下のほうかもしれない。

詳しくは後述するとして、夏休みを終えてひと月近くたった現在の感想ではある。

とはいっても、模試の結果分析ではどう考えても小松高校が激戦になることは明白だし、泉丘の人気上昇の要因として学力幅の拡大があげられることを考えれば、やはり倍率は気になるところ。

実は毎年、2回目の模試が終わって来年度入試の募集定員が発表される段階で、主な高校の予想倍率をしているのでおおよその見当はついている。

ま、詳細は10月6日に実施される第3回の模試結果をみてから、書くことにします。

まずは、アクタス10月号の受験記事をくまなくチェ〜〜〜ク!してください。

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |


学習塾協議会いしかわ

今週金曜日、塾長セミナー開催!
9月に入って県内私立高校の塾向け説明会が開催されている。

毎年のことではあるけれど、学校改革に向けて大きく踏み出す高校や少しずつシフトを変えていく高校、改革の変化が現れだした高校など、塾向け説明会ではより良い学校像への取り組みがリアルに伝わってきて大変参考になる。

全私立高校の学校長とは懇意にさせていただいているし、学校運営に関しても突っ込んだ話を聞いたり僭越ながらアドバイスさせてもらうこともあるけれど、今年も話題が盛りだくさんの私立高校ではある。

金沢高校から始まり、星稜・遊学館、日本航空石川、金沢学院東、小松大谷がすでに終わり、今週末には北陸学院、月末には尾山台、来月早々には初の鵬学園と続き、最後が金沢高専となっている。

いつもはだいたい説明会終了後に各高校の報告を載せているのだけれど、今年はまとめてと思っている。

ま、私事に忙殺されてなかなか書く時間がないのだけど・・・。

さて、金沢や遊学館と同じく今年から新任学校長となった北陸学院の来年度入試説明会が金曜日に開催されるのだけど、その説明会後に学習協議会いしかわの塾長セミナーがある。

内容は未公開ながら、今までにないプレゼンテーションをしてもらうので、会員塾はお楽しみにというところ。

以下、告知アップしておきま〜〜す。

学習塾協議会いしかわ『塾長セミナー』
日時:9月27日(金)12:00〜14:00(昼食付)
会場:金沢国際ホテル(北陸学院入試説明会後、別室にて)

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |


お知らせ

中学部定期試験対策ゼミの日時変更!
附属・錦丘・高尾台の対策ゼミの日程が以下にかわりました。

9月29日(日)9:00〜13:00

なお、泉・北陸学院の対策ゼミは以下の通りです。

10月5日(土)9:00〜13:00

| SHIGEHARU FUJITA | - | comments(0) | trackbacks(0) |